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メタボリックシンドロームとは?原因・病気・改善まですべて紹介

メタボリックシンドロームという言葉を耳にしたことがある人は多いのではないでしょうか。よく聞く言葉ではあっても、具体的にどういうものなのかまで詳しく知る人はあまり多くないかもしれません。

そこで今回は、西町・厚別・円山でメディカルフィットネスジムを運営するエターナルフィットがメタボリックシンドロームのことを詳しく解説します。病気へのリスクや原因、予防などについても解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。

メタボリックシンドロームとは

メタボリックシンドロームとは、運動不足や肥満などが原因で起こる生活習慣病の前段階の状態を指します。「メタボ」という略称で、耳にしたことがある人も多いかもしれません。

ただし、メタボリックシンドロームと肥満は同じものだと思われがちですが、この2つは概念が異なります。

まず、肥満は単純に体重が多い状態を指します。たとえば、BMI(体格指数)が25以上である場合や、体脂肪率が高い場合に肥満と診断されるということです。

この肥満は全身に脂肪が蓄積しているおそれがあり、内臓脂肪だけでなく皮下脂肪も含まれます。つまり、脂肪の分布や健康リスクにかかわらず、脂肪が多い状態を広く指しているのが肥満です。

一方、メタボリックシンドロームは「内臓脂肪型肥満」を特に重視しているのが特徴。内臓脂肪型肥満とは、お腹の内臓周りに脂肪が溜まる状態を指しますが、これに加えて血糖値、血圧、中性脂肪、HDLコレステロールといった代謝異常が組み合わさることが診断の条件となります。

そのため、体重が標準的な範囲内であったとしても内臓脂肪が多く、これらの代謝異常が見られる場合には、メタボリックシンドロームに該当する可能性があるということです。

メタボリックシンドロームの診断基準

メタボリックシンドロームの診断基準

そもそもメタボリックシンドロームは、何を基準にして診断されるものなのでしょうか。基本的には、以下の2つの条件に当てはまっているかどうかで診断されるといいます。

診断基準1:ウエスト周囲径が指定された数値を超えている

まずは、ウエスト周囲径(おへその高さの腹囲)が以下の指定された数値を超えているかどうかを確認する必要があります。

  • 男性の場合:85cm以上
  • 女性の場合:90cm以上

診断基準2:血圧・血糖・脂質の3つのうち2つ以上が基準値から外れている

上記のウエスト周囲径に加え、血圧・血糖・脂質の3つのうち2つ以上が基準値から外れているとメタボリックシンドロームと判断されます。

  • 高血圧130 / 85mmHG 以上
  • 空腹時血糖110mg / dl 以上
  • 中性脂肪150mg / dl 以上またはコレステロール40mg / dl 未満

メタボリックシンドロームの病気へのリスク

メタボリックシンドロームは、複数の代謝異常が重なった状態です。そのため、そのまま放置すると動脈硬化が年齢以上に速く進行し、心筋梗塞や脳梗塞などの命にかかわる病気を引き起こしてしまうおそれがあります。

気づかないうちに動脈硬化が進行していたなんてことがないように、健康診断などで自分がメタボリックシンドロームに該当していないかどうかをしっかり確認することが大切です。

メタボリックシンドロームの原因

メタボリックシンドロームの原因

メタボリックシンドロームになる原因として考えられるものには、どのようなものがあるのでしょうか。ここでは、考えられる原因を確認しておきましょう。

運動不足

現代の生活では、通勤時間の短縮や車の普及、職場や家庭でのデスクワークや座りがちな生活習慣が増えています。このような環境では日常的に身体を動かす機会が減少し、エネルギー消費が不足してしまいます。その結果、摂取したエネルギーが脂肪として体内に蓄積されやすくなってしまうのです。

特に内臓脂肪は運動不足の影響を強く受け、皮下脂肪よりも蓄積しやすい特徴があるといわれています。定期的な運動が不足すると、筋肉量が減少し基礎代謝が低下するため、ますます脂肪が増えやすい体質になってしまうようです。

不適切な食生活

高カロリーで脂質や糖分の多い食事、いわゆる「ジャンクフード」や「加工食品」を頻繁に摂取すると、身体にエネルギーが過剰に蓄積されてしまいます。また、炭水化物の過剰摂取も血糖値を急激に上昇させ、インスリン抵抗性を招きやすくなってしまうようです。

一方、野菜や食物繊維の不足は、食後の血糖値の急上昇を防ぐ力を弱め、満腹感が得られにくくなるため、過食につながりやすくなります。また、日本人は塩分の摂取が多い傾向があり、これが血圧を上昇させ、高血圧のリスクを高めてしまうようです。このような食生活の乱れは、内臓脂肪の蓄積と代謝の異常を引き起こす大きな要因となります。

肥満

肥満の中でも特に内臓脂肪型肥満は、メタボリックシンドロームの発症に直結することがあります。内臓脂肪は皮下脂肪に比べて代謝が活発であり、炎症性物質やホルモンを分泌する特徴があるからです。この炎症性物質が体内のインスリンの働きを妨げ、血糖値が正常に保てなくなる「インスリン抵抗性」を引き起こしてしまいます。

さらに、内臓脂肪は肝臓や心臓、血管に近い部位に蓄積するため、血圧の上昇や脂質代謝の異常を引き起こし、生活習慣病のリスクを大幅に高めてしまいます。特に男性や更年期以降の女性は、内臓脂肪が蓄積しやすい傾向があるようです。

ストレス

現代社会において、仕事や家庭、対人関係でのストレスは避けられないものとなっています。ストレスが過剰になると、ストレスホルモンであるコルチゾールが体内で増加してしまいます。このコルチゾールは脂肪の分解を抑制し、内臓脂肪を溜め込みやすくする作用があるようです。

また、ストレスによって過食や暴飲暴食に走りやすくなり、結果的に内臓脂肪の蓄積や血糖値、血圧の異常を招くこともあります。特に「ストレス太り」という言葉があるように、心理的な要因が食行動に大きな影響を与えることが知られています。

遺伝的要因

家族に肥満や糖尿病、高血圧を持つ人が多い場合、メタボリックシンドロームを発症しやすい体質が遺伝しているおそれがあります。この場合、遺伝的な影響で基礎代謝が低い、内臓脂肪が蓄積しやすい、インスリン抵抗性が起きやすいといった傾向があるとされています。

ただし、遺伝的要因だけでメタボリックシンドロームが発症するわけではなく、不適切な生活習慣が重なることでリスクがさらに高まることが特徴です。

加齢

加齢は、メタボリックシンドロームのリスクを高める重要な要因です。年齢を重ねると基礎代謝が低下し、筋肉量も減少してしまいます。その結果、エネルギーを消費する力が弱まり、脂肪が蓄積しやすくなってしまうようです。

また、加齢とともにホルモンバランスが変化し、特に更年期以降の女性は内臓脂肪が増えやすい体質になります。さらに、加齢によって血圧が上昇しやすくなったり、インスリンの働きが低下しやすくなったりするため、代謝の異常も起こりやすくなるようです。

メタボリックシンドローム予備軍と言われた場合の予防方法

メタボリックシンドローム予備軍と言われた場合の予防方法

メタボリックシンドロームの予備軍と診断された場合、放置すると病気のリスクが高まるため、早めの対策が重要です。ここでは、具体的な予防方法を紹介します。

毎日の食事内容を見直す

食生活はメタボリックシンドローム予防の基本です。高カロリー・高脂肪の食事を避け、栄養バランスのよい食事を心がけましょう。

野菜を積極的に摂ったり、糖分や炭水化物を控えたりするなどを意識して、食事内容を見直すことが大切です。

定期的な運動を習慣化する

運動は内臓脂肪を減らす効果があり、血糖値や血圧の改善にもつながります。激しい運動を行う必要はなく、ウォーキングや軽めの筋力トレーニングなど手軽な運動から始めてみましょう。

運動が苦手な場合でも、階段を使ったり、短い距離を歩く機会を増やしたりといった工夫をするだけでも効果を期待できる可能性があります。

体重を適正に保つ

メタボリックシンドロームを予防するためには、体重管理も重要です。特に、内臓脂肪が蓄積しやすいお腹周りのサイズを意識するようにしましょう。

BMIを25未満に保つようにしたり、ウエスト周囲径を男性85cm未満、女性90cm未満に抑えたりするなどのような目標を立てるとよさそうです。

ただ、急激なダイエットはリバウンドを引き起こすおそれがあるため、無理なく長期的に体重を減らしていくことを心がけてくださいね。

睡眠と休息を十分にとる

睡眠不足や慢性的な疲労は、代謝を低下させるだけでなく、食欲をコントロールするホルモンのバランスを乱す原因となります。

そのため、1日7~8時間の睡眠を確保しましょう。規則的な睡眠はストレスを軽減し、ホルモンバランスを整えてくれる効果が期待できます。

また、就寝前のリラックス習慣を作ることも大切です。スマホやPCの画面を見る時間を減らし、寝る前に軽くストレッチや読書をすることで、良質な睡眠を促せるでしょう。

ストレスを溜め込まない

ストレスはホルモンバランスを乱し、内臓脂肪を蓄積させる原因となります。適度にリラックスする方法を見つけ、ストレスを軽減することが予防に役立つでしょう。

たとえば、読書、音楽鑑賞、料理など、自分が楽しめる時間を作るなどして趣味の時間を大切にするといいかもしれません。また、心身のリラックスに効果的なヨガや瞑想を取り入れるのもおすすめです。

定期的に健康診断を受ける

メタボリックシンドロームの予防には、現状を把握し、早期に異常を見つけることが欠かせません。定期的に健康診断を受け、血糖値や血圧、中性脂肪、コレステロール値を確認することを習慣にしましょう。

健康診断で異常が見つかった場合でも、早めに医師に相談し、生活習慣を改善することで進行を防げる可能性があります。

メタボリックシンドロームの改善に適した食事

メタボリックシンドロームの改善に適した食事

メタボリックシンドロームを改善するには、栄養バランスを意識した食事が必要です。ここでは、どのような食事にするといいのかを紹介します。

野菜を中心にした食事を心がける

野菜には、血糖値の急上昇を防ぐ食物繊維や、代謝を整えるビタミン・ミネラルが豊富に含まれています。これらを毎食しっかり摂ることで、脂肪の蓄積を抑えられるでしょう。

特におすすめの野菜は、ブロッコリーやほうれん草、キャベツ、ごぼうなど、食物繊維が多いものです。これらは血糖値を安定させ、満腹感を得やすくします。また、生野菜だけでなく、温野菜も取り入れることで量を多く摂取できるでしょう。

さらに、野菜は食事の最初に食べるのが効果的です。これにより血糖値の上昇が緩やかになり、脂肪が溜まりにくくなることが期待できます。

良質なタンパク質をしっかり摂る

筋肉を維持し、基礎代謝を高めるためには、良質なタンパク質が欠かせません。鶏むね肉やささみ、白身魚、卵、大豆製品(豆腐や納豆)など、脂肪分の少ないタンパク源を中心に取り入れましょう。

また、青魚(サバやイワシ、サンマなど)は、EPAやDHAといった不飽和脂肪酸を含み、血液をサラサラにし、脂質代謝を改善する効果があります。週に2~3回程度取り入れると効果が期待できそうです。

炭水化物は控えめに、質を重視する

炭水化物の過剰摂取は、血糖値の急上昇を招き、内臓脂肪の蓄積を加速させます。そのため、摂取量を適度に抑えつつ、質の良い炭水化物を選ぶことが大切です。

具体的には、白米やパンなどの精製された炭水化物ではなく、玄米、全粒粉のパン、オートミール、さつまいもなどを選びましょう。これらは消化吸収が緩やかで、血糖値の安定に役立ちます。

塩分を控えて高血圧を予防する

塩分の摂り過ぎは高血圧の原因になります。1日の塩分摂取量を6g以下に抑えることを目標にしましょう。加工食品やインスタント食品は塩分が多く含まれるため、なるべく避けるのが理想です。

料理には、出汁やレモン、香辛料などを活用して味付けを工夫すると、塩分を減らしながら美味しく食べられるでしょう。

良質な脂質を選ぶ

脂質は完全に避ける必要はなく、質の良いものを適度に摂ることが重要です。オリーブオイルやアボカド、ナッツ類などは、不飽和脂肪酸を多く含み、コレステロールの管理に役立ちます。

一方、飽和脂肪酸やトランス脂肪酸を含むバターやマーガリン、揚げ物は控えるようにしましょう。これらは血中脂質を悪化させる原因となります。

水分を十分に摂取する

水分不足は血液をドロドロにし、代謝を低下させる原因となります。1日1.5~2リットルを目安に水や無糖のお茶をこまめに摂取しましょう。

糖分が多いジュースやアルコールは控え、特に運動後や汗をかいたあとは意識的に水分補給を行うことが大切です。

メタボリックシンドロームの改善に適した運動

メタボリックシンドロームの改善に適した運動

食事の取り入れ方がわかったところで、今度はメタボリックシンドロームを改善するための運動について紹介します。

有酸素運動で脂肪を燃焼させる

ウォーキングやジョギング、サイクリング、水泳などの有酸素運動は、体内の脂肪を効率よく燃焼させ、内臓脂肪を減らすのに最も効果的な方法です。

これらの運動は軽い負荷で長時間続けられるのが特徴で、1回30分以上、週に3~5回行うのが理想的しょう。

特に、ウォーキングは手軽で続けやすい運動としておすすめです。日常生活に取り入れる際は、通勤や買い物の際に少し遠回りをするなどの工夫をするとよいでしょう。

筋力トレーニングで基礎代謝を上げる

筋力トレーニングは、筋肉を増やして基礎代謝を向上させ、脂肪を燃焼しやすい身体を作るのに効果的でしょう。また、筋肉量が増えると、血糖値や脂質のコントロールも改善されます。

自宅で簡単にできる筋トレとしては、スクワット、腕立て伏せ、プランクなどがあります。特にスクワットは、下半身の大きな筋肉を鍛えられるため、エネルギー消費が高くおすすめです。週に2~3回程度、1回10~20分を目安に行うと、無理なく続けられるでしょう。

ストレッチで柔軟性と血行を促進する

ストレッチは直接脂肪を減らす運動ではありませんが、身体の柔軟性を高め、血流を促進する効果が期待できます。運動前後や、朝起きたとき、夜寝る前に行うと効果的です。

特に、お腹周りや背中の筋肉を伸ばすストレッチを取り入れると、内臓脂肪が溜まりにくい身体のコンディション作りに役立つでしょう。また、ストレッチを行うことでリラックス効果も得られるため、ストレス軽減にもつながります。

日常生活の中で身体を動かす機会を増やす

特別な運動時間を設けなくても、日常生活の中で体を動かす習慣を作ることがメタボリックシンドローム改善に役立ちます。たとえば、以下のような行動をしてみましょう。

  • エレベーターやエスカレーターを使わず階段を利用する
  • 車の利用を減らし、歩く距離を増やす
  • 掃除や庭仕事など、軽い身体活動を積極的に行う

これらを意識するだけでも、エネルギー消費が増え、内臓脂肪の減少につながることが期待できるでしょう。

楽しく続けられる運動を選ぶ

運動を習慣化するには、楽しみながら続けられるものを選ぶことが大切です。友人や家族と一緒にウォーキングやヨガを楽しむ、好きな音楽を聴きながらエクササイズをするなど、無理なく継続できる工夫を取り入れましょう。

また、スポーツやダンス、エクササイズクラスに参加するのもよさそうです。特に、グループで行う活動は仲間との交流を楽しみながら運動ができ、ストレス解消にも効果的でしょう。

まとめ

メタボリックシンドロームは、内臓脂肪の蓄積や代謝異常が原因となる状態ですが、食事や運動の工夫で改善が期待できます。

無理をせず、自分にできる範囲で生活習慣を少しずつ見直していくことが大切です。健康的な習慣を積み重ねてリスクを減らし、体調を整えていきましょう。

エターナルフィットは、西町・厚別・円山に店舗を構えるメディカルフィットネスジムです。「健康と運動を通して多くの人を幸せにする」ことを理念に掲げ、パーソナルトレーニングを提供しています。

在籍するトレーナーは、健康運動指導士や理学療法士といった資格所有者ばかり。お客様一人ひとりのお悩みに合った完全オーダーメイドのトレーニングを提供します。

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