筋トレ中に肩が痛くなると、いちばん迷うのが「休むべき?それとも続けていい?」という判断です。
結論から言うと、痛いまま根性で続けるのはかなり危険です。一方で、すべてを中止しなくても、種目・フォーム・負荷設定を変えれば安全に続けられるケースもあります。
この記事では、肩が痛いときの判断基準、避けるべき種目、代替トレーニング、そして改善しながら続けるコツを、専門的な視点でわかりやすく解説します。
※痛みが強い・続く場合は自己判断せず医療機関や専門家へ相談してください。
Contents
肩が痛い状態で筋トレするリスク
「痛み=鍛え不足」ではありません。肩の痛みを我慢してトレーニングを続けると、次のような悪循環に陥りやすくなります。
- 炎症が長引く(腱が治りきらず、常に“火種”が残る)
- フォームが崩れる(無意識に逃げて別の部位に負担が乗る)
- 可動域が落ちる(動かさない+痛み回避で固まりやすい)
- 腱板(ローテーターカフ)や上腕二頭筋腱のトラブルが慢性化
- 「痛みが出ない動き」だけが癖になり、肩の使い方が偏る
特に筋トレは「繰り返し負荷」がかかるため、小さな違和感が確定のケガに育つことがあります。
痛みが出た時点で、いったんブレーキを踏んで原因を整理するのが、結果的に最短ルートです。
肩こりとケガの違い
肩の不調には大きく2種類あります。
肩こり(筋疲労・血流低下が中心)
- 重だるい、張る感じ
- 温めると楽
- 動かすと少し軽くなることもある
- 翌日〜数日で戻りやすい
ケガ(腱・関節・滑液包などが関与)
- 動かす角度でズキッと痛む
- 押す/挙げる/引くの特定動作で痛い
- 夜間痛がある、安静でも痛い
- 2週間以上続く、悪化傾向
筋トレ中に問題になりやすいのは2の怪我です。
「痛い角度がある」「同じ動きで毎回痛む」なら、肩こり扱いで流さず、原因の見立てが必要です。
肩が痛くなる主な原因と筋トレの関係
「運動不足だから鍛えなきゃ」と闇雲に動かす前に、まずは痛みと筋トレの正しい知識を身につけて、痛みのないスムーズな身体を取り戻しましょう。
インピンジメント症候群と筋トレ
筋トレ民の肩痛でよくあるのがインピンジメント(挟み込み)系です。
ざっくり言うと、腕を上げる動きで肩の中の組織(腱板や滑液包など)が狭いスペースで擦れやすくなる状態です。
筋トレで起こりやすい要因は次のとおりです。
- 肘を真横に上げる動作が多い(ラテラルレイズ等)
- 肩甲骨がうまく上方回旋できていない(背中が使えていない)
- 胸が硬い/猫背で、肩が前に出たまま押している
- 高重量のプレスで、痛いフォームのまま反復している
よくある症状としては、腕を横から上げると途中の角度で痛い、プレス系で肩の前側が痛いなどがあります。
ポイントは、「肩だけで上げている」状態を減らすこと。肩甲骨と体幹の協調が崩れると、肩関節の負担が跳ね上がります。
五十肩(肩関節周囲炎)と筋トレ
五十肩は40代以降に多い印象ですが、20〜30代でも“肩が固まっていく系”の症状は起こりえます。特徴は、
- 痛み+可動域制限がはっきり出る
- 腕を上げる・後ろに回す・服を着る動作がつらい
- 夜間痛が強いことがある
このタイプで筋トレを強行すると、痛み回避が強くなり、さらに動かなくなることがあります。
五十肩が疑わしい場合は、自己流の「無理なストレッチ」や「勢いの反動トレ」は避け、医療機関や専門家の評価が安心です。
肩が痛いときに避けるべき筋トレ種目
肩が痛いときに避けてほしい筋トレをご紹介します。特にプレス系は要注意です。
ベンチプレス(胸トレの代表だが“肩前”を痛めやすい)
ベンチプレスは「胸の種目」ですが、フォームが崩れると負担が 肩の前側(上腕二頭筋腱・腱板周辺) に逃げやすく、痛みがある人ほど悪化しやすい種目です。
- バーを下ろす深さが増えるほど、肩が前に引っ張られやすい
- 肩甲骨が安定せず肩がすくむ/前に出ると、肩前方が詰まりやすい
- 肘を開きすぎると、肩の関節にねじれと圧迫が入りやすい
ショルダープレス
ショルダープレスは頭上に押し上げる動作のため、肩甲骨の動きがうまく出ない人ほど インピンジメント(挟み込み) を起こしやすいです。
- 肩甲骨が上方回旋できないと、肩の中が狭くなりやすい
- 胸が硬い・反り腰で肋骨が開くと、肩が前に出やすい
- 肘が外に開いた“バンザイ姿勢”になるほど詰まりやすいい
ラテラルレイズ
ラテラルレイズは三角筋狙いの定番ですが、やり方次第で 肩の挟み込み・腱板負担 が強くなります。特に“筋トレ歴がある人”ほど重量を上げてフォームが崩れやすいです。
- 腕を真横に上げる動作は、肩の中が狭くなりやすい
- 手首を返して親指を下げると、さらに挟み込みが増えやすい
- 反動で上げるほど、肩の前側に逃げる
アップライトロウ
アップライトロウは、肩の内旋(巻き込み)と挙上(上げる)が重なりやすく、肩の挟み込みを誘発しやすい種目です。肩が痛い人には優先度低め、というより 痛みがあるなら避けたい代表格 です。
- 肘を上げるほど肩が内側に巻き込み、前側が詰まりやすい
- 首・僧帽筋が優位になりやすく、肩甲骨が乱れる
- 重量を上げるほどフォームが崩れやすい
肩が痛くてもできる筋トレ・代替種目
肩が痛くてもできる筋トレを紹介します。ただし自己判断ではなく主治医の許可をもうい行いましょう。
バックスクワットのようなバーベルを担ぐ種目で肩に痛みがある方はできない場合があります。そのような方は下記の肩関節の負担が少ない種目を行ってみましょう。
ブルガリアンスクワット
ゴブレットスクワット
背中の種目はやり方次第で肩の負担は少なく、安全に鍛えることができます。
ローイングマシン
フォームと負荷設定のポイント
肩が痛いときの筋トレは、フォーム以前に「負荷設定」が超重要です。
痛みスケールで判断(目安)
- 0〜2/10:OK(違和感程度。翌日に悪化しないなら継続可)
- 3〜4/10:要調整(可動域・種目・重量を変える)
- 5/10以上:中止推奨(悪化リスクが高い)
調整の優先順位(これだけ覚えると強い)
- 重量を落とす(意外とこれだけで痛みが消えることも)
- 可動域を浅くする(痛くない範囲で反復)
- グリップを変える(ニュートラル、やや狭め)
- 角度を変える(真横→斜め前、真上→斜め上)
- テンポをゆっくり(反動を消してコントロール)
そして、プレス系より先に「引く種目(背中)」→「肩甲骨のコントロール」→「押す」
の順で整えると、戻りが早いことが多いです。
肩の痛みを改善しながら筋トレを続ける方法
トレーニング中の痛みは、体からの大切なメッセージ。単に遠ざけるのではなく、まずはその痛みの正体を見極めることが大事です。休むべきなのか、動かしながら整えるべき状態なのか。自分の身体と対話しながら筋トレを続ける方法をご紹介します。
1、 ロードマネジメント(負荷管理)=「治る負荷」に調整する
肩は使わないと弱る一方で、やりすぎると治らない部位です。
だから大事なのは、休むか続けるかではなく 「回復が進む負荷に下げる」こと。
2、動作の再学習(フォーム・肩甲骨の使い方)=「肩だけで頑張らない」
肩の痛みは「肩が弱い」よりも、肩に仕事が集まりすぎているケースが多いです。
改善のカギは、肩甲骨・体幹・胸郭(肋骨)を使って、負担を分散すること。
3、弱点強化(腱板+肩甲骨周り+胸郭)=「地味トレが最短ルート」
肩の痛みが長引く人ほど、必要なのは“押す強さ”よりも、支える力・整える力です。
特に重要なのが、腱板(ローテーターカフ)と肩甲骨の安定筋、そして胸郭の動きです。
- 1、腱板(外旋・内旋):肩関節の中心を保つ
- 2、肩甲骨の安定(前鋸筋・下部僧帽筋など):肩がすくまない土台
- 3、胸郭(胸椎・肋骨):猫背/反り腰の癖を減らす
まとめ
肩が痛いときに大切なのは、根性ではなく判断基準です。
痛みを我慢して続けるほど、回復は遅れて将来のリスクが上がります。
一方で、種目を変える、フォームと負荷を見直す肩甲骨・背中の使い方を整えることで、安全に筋トレを続けながら改善できるケースも多いです。
もし「自分の肩は何が原因?」「どの種目なら続けていい?」がはっきりしないなら、専門家の管理下で進めるのが最短です。
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