更年期障害は「いつから始まり、いつ終わるのか」がはっきりしないため、不調があっても気づきにくいものです。
気分の揺れ、疲れやすさ、体のほてりや冷え。
年齢のせいと片付けてしまいがちですが、実は早めに気づけば対処もしやすく、運動や生活習慣の見直しで症状を軽くできるケースも多くあります。
ここでは、更年期障害がいつ始まり、どれくらい続くのか、そして セルフチェックのポイントと運動を始めるベストなタイミング をわかりやすく紹介します。自分の体の変化に気づき、無理なくケアを始めるためのヒントとして役立ててください。
Contents
更年期障害はいつから、いつまで続く
更年期障害の症状が出やすいのは、閉経前後の数年間。一般的には、症状が強く出る期間は2〜5年程度と言われていますが、ほとんど症状が気にならない人・10年近く不調が続くなど、個人差がとても大きいのが特徴です。
結論として、一般的な年齢範囲と個人差があり、「いつから始まるか」「いつ終わるか」は、生理の状態や、体質、ストレス、生活習慣によっても変わってきます。
そのため、年齢だけで判断するのではなく、「最近、以前とは違う不調が増えてきたな」と感じたタイミングで、一度更年期を疑ってみることが大切です。
更年期障害症長引く人・早く治る人の違い
同じ年齢でも、「ちょっとした不調で済む人」と「つらい症状が何年も続く人」がいます。
その差を生みやすいのは、次のようなポイントです。
- ストレスの量とストレス対処の方法
仕事や家庭の負担が大きく、ストレスを溜め込みやすい人は、自律神経のバランスが乱れやすく、更年期症状も強く出やすい傾向があります。 - 睡眠・食事・運動などの生活習慣
夜更かしが多い、朝食を抜きがち、運動習慣がない、といった生活が続いていると、ホルモンバランスの乱れを体がカバーしづらくなり、症状が長引くことがあります。 - もともとの体質や持病
冷えやすい、血圧や脂質の異常がある、うつ病・不安症の既往があるなど、もともとの心身の状態によっても、更年期の感じ方は変わります。
一方で、次のような方は、比較的「波にうまく乗り切れる」ことが多いです。
- 自分の体の変化を受け入れ、「年齢のせい」と投げ出さずに、情報を集めて対策している人
- ウォーキングや軽い筋トレ、ストレッチなど、無理のない運動習慣を持っている人
- つらいときは我慢せず、婦人科や更年期外来に相談している人
更年期障害は「根性」で乗り切るものではありません。
体の変化に合わせて生活を整えたり、専門家の力を借りたりできるかどうかが、「長引くか」「早く落ち着くか」の大きな分かれ目です。
更年期障害のサイン|セルフチェックで気づこう
「これは疲れるかな?それとも更年期かな?」と迷う方も多いと思います。
次のようなサインが、ここ数ヶ月で増えていないか、一度チェックしてみましょう。
- 急に顔がカーッと熱くなる、首から上だけ汗が噴き出す(ホットフラッシュ)
- ちょっとしたことでドキドキして、動悸を感じる
- 夜中に何度も目が覚めてしまい、ぐっすり眠れない
- 理由もなくイライラしたり、気分が落ち込んだりする
- 肩こりや腰痛、関節の痛みが続く
- 手足の冷えやしびれを感じることが増えた
- 以前より疲れやすく、なかなか疲れが取れない
- 生理の周期や量が、今までと大きく変わってきた
こうした症状がいくつも当てはまり、しかも数ヶ月以上続いている場合は、更年期障害の可能性があります。
ただし、更年期世代は、生活習慣病(高血圧・糖尿病・脂質異常症など)や甲状腺の病気、うつ病など他の病気が隠れていることもある時期です。
「年齢のせい」「更年期だから」と決めつけず、気になる症状があるときは婦人科や内科で相談してみてください。
エターナルフィットでは、医療機関と連携しながらの運動サポートも行っています。
「検査の結果は大きな病気ではなかった。でも不調は残っている」という方は、運動・トレーニングの視点からのアプローチも一緒に考えていきましょう。
更年期障害の「終わりのサイン」 落ち着くタイミングを見極めよう
「このつらさは、いつまで続くんだろう…」 更年期のご相談で、もっとも多い不安の一つがこれです。
更年期障害には、少しずつ「終わりのサイン」が現れてくることが多いです。代表的なサインを、具体的に見ていきましょう。
ホットフラッシュや発汗が減ってきたら
更年期の代表的な症状であるホットフラッシュ。
- 起こる回数が減ってくる
- 強さが「大汗」から「じんわり汗」くらいに弱くなる
- 夜中に汗で目が覚めることが減る
といった変化が見られてきたら、体がホルモンバランスの変化に少しずつ慣れてきているサインと考えられます。
また、「今日はほとんど気にならなかった」「前より日によってマシな日が増えてきた」と感じるようになってきたら、更年期の波がピークを越えつつある状態かもしれません。
もちろん、すぐにゼロになるわけではなく、 「楽な日が増える → たまにぶり返す → また落ち着く」 という波を繰り返しながら、少しずつ終わりに近づいていくイメージです。
気分の波が安定してきた時期の特徴
更年期では、ホルモンの影響で感情の起伏が大きくなりやすく、ちょっとしたことでイライラする、急に不安になったり、涙もろくなったりする「何もやる気が起きない」日が増えるといった心の症状が出ることも少なくありません。
終わりに近づいてくると
- 昔からの自分に近い気分の安定に戻ってくる
- イライラはあっても、「一日中引きずる」ことが減ってくる
- 仕事や家事、趣味に取り組むエネルギーが戻ってくる
といった変化が出てくることが多いです。
「そういえば、ここ最近は前ほどメンタルがガタガタしないかも?」と感じ始めたら、心の面での更年期の波が少しずつ落ち着き始めているサインと考えられます。
更年期障害を早く落ち着かせる3つの方法
更年期障害は、時間の経過とともに少しずつ落ち着いていくものですが、何も対策をしないでただ待つよりも、生活を整えていくことで、ラクになるスピードを早めることができます。
ここでは、今日から始められる3つのポイントをご紹介します。
1、 適度な運動で自律神経と代謝を整える
更年期の不調には、「自律神経の乱れ」と「筋力・代謝の低下」が深く関わっています。
そこで効果的なのが、次のような「やさしい運動習慣」です。
- 1日20〜30分のウォーキング
- ゆっくりとしたスクワットや、軽い筋トレ
- 深い呼吸を意識したストレッチやヨガ
激しい運動よりも、息が少し上がるくらいの有酸素運動と、やさしい筋トレの組み合わせが、更年期世代には向いています。
運動を続けることで、
眠りの質が上がる、気分が安定しやすくなる、体温が上がり、冷えがラクになる、体重管理がしやすくなるなど、心と体の両面に良い変化が出てきます。
エターナルフィットでは、医療と連携しながら、更年期世代の方にも無理のない運動プログラムを一緒に考えています。「何をどれくらいやればいいのか不安」という方は、独学でがんばりすぎる前に、一度ご相談ください。
2、睡眠と食生活の見直し(大豆イソフラボン・ビタミンEなど)
体を整えるうえで欠かせないのが、睡眠と食事です。
- できるだけ毎日同じ時間に寝て同じ時間に起きる
- 寝る前1時間はスマホやPCを控え、リラックスタイムにする
- 熱すぎないお風呂にゆっくり浸かる
- 大豆イソフラボン(豆腐、納豆、豆乳など)女性ホルモンに似た働きを持つとされ、更年期の症状をやわらげるサポートが期待されています。
- ビタミンE(ナッツ類、アボカド、かぼちゃなど)血行を良くし、冷えや肩こりの改善に役立つ栄養素です。
- ビタミンE(ナッツ類、アボカド、かぼちゃなど)血行を良くし、冷えや肩こりの改善に役立つ栄養素です。
- カルシウム・ビタミンD(牛乳、小魚、きのこ類など)更年期以降に増える骨粗しょう症の予防にも大切です。
サプリメントだけに頼るのではなく、まずはふだんの食事に少しずつ「更年期に優しい食材」を足していくイメージで取り入れてみましょう。
3、医師・トレーナーに相談して無理のない運動習慣をつくる
「運動が良いのは分かっているけれど、持病や体力が心配で一歩踏み出せない」
そんな方も多いと思います。
その場合は、
- まずは婦人科や内科で、現在の体の状態をチェックしてもらう
- 医師のアドバイスをもとに、専門知識のあるトレーナーと一緒に運動プランを組む
という流れがおすすめです。
まとめ
更年期障害は、だいたい45〜55歳ごろに始まり、強い症状が続くのは2〜5年ほどと言われていますが、実際には始まり方も終わり方も人それぞれです。
大切なのは、「年齢のせいとあきらめず、自分の体の変化に気づくこと」そして、我慢し続けるのではなく、医療・生活習慣・運動の3つの方向から対策することです。
まずは、一人で抱え込まず、専門家に相談しながら、自分に合ったペースで体を整えていきましょう。
エターナルフィットは、更年期世代の方に向けて、医療機関と連携した安全な運動プログラム、体力や症状に合わせたマンツーマン指導しています。
「もしかして更年期かな?」と感じている方は、つらくなる前に、一度ご相談ください。
運動を味方につけて、更年期を“つらい時期”から自分の体と向き合うきっかけに変えていきましょう。
ぜひ、お気軽に体験パーソナルトレーニングにお越しください。






