年齢を重ねるにつれて増えてくる膝の痛み。「階段を降りるときにズキッとする」「長時間歩いたあとに痛みが出る」など、膝痛は日常生活に大きな影響を及ぼします。しかし、多くの人が「まだ我慢できる」「そのうち治るだろう」と放置し、症状を悪化させてしまいがちです。
痛みが少ないうちに対処していくことで、将来的に変形性膝関節症(膝の軟骨や半月板がすり減ってしまうこと)のリスクを軽減させることができます。
この記事では、膝痛の基礎知識から医療機関での治療法、セルフケアの方法までを徹底解説。さらに、あなたに合った治療法を見つけるためのポイントも紹介します。最後まで読めば、膝の不調にどう向き合うべきかが明確になり、「治す一歩」を踏み出すことができるでしょう。
Contents
膝痛の治療を始める前に知っておきたい基礎知識

膝痛の原因はさまざまですが、代表的なものには以下のようなケースがあります。
- 変形性膝関節症:加齢や体重増加による軟骨のすり減りが主な原因
- 関節リウマチ:自己免疫疾患による炎症
- 靭帯損傷・半月板損傷:スポーツや転倒時の外傷
- 筋力低下やアライメントの崩れ:日常の習慣や加齢によるもの
膝の痛みというと、「年齢のせい」「体重のせい」といったイメージを持たれがちですが、実は多くの膝痛の根本原因は、体の機能不全によって生じます。
体の機能不全とは、
- インナーマッスル(体の近くを通る筋肉)の筋力や筋出力低下
- モーターコントロール(適切な局面で動きをコントロールする能力)の低下
- マルアライメント(動く際の骨の整列が悪い)
- 関節可動域低下(多くの場合は、関節の自動運動が低下)
それぞれ詳しく解説しましょう。
1、関節可動域の低下(他動・自動運動)
関節が十分に動かないと、周囲の筋肉や他の関節がその分を代償しようとし、結果的に痛みが出やすくなります。
関節可動域の種類には、自分の筋力で動かせる範囲「自動可動域」と他人に動かしてもらったときの範囲「他動可動域」があります。
慢性痛に関しては、特に自動可動域の低下=筋肉がうまく働いていない状態が問題になることが多いです。
補助があれば、伸展や屈曲はできるけど、自力で最後まで伸ばしたり、曲げたりすることができないケースは、膝の不調や痛みがある方には結構多い印象です。
なぜ可動域低下が痛みに?
たとえば、歩行動作では、膝の屈曲と伸展が1歩行周期で2回ずつ生じますが、膝がしっかりと伸びきらない状態で歩行を続けると、常に屈曲した状態で歩行を行うことになるため、膝関節や太ももの筋肉(大腿四頭筋やハムストリングス)などに過剰に負担が生じてしまい、痛みが出やすくなります。
また、関節が動かないことで血流も悪くなり、慢性化を助長します。
2、インナーマッスルの筋力・筋出力の低下
痛みを訴える多くの人に共通するのが、「インナーマッスル(深層筋)」の働きが低下していることです。
インナーマッスルとは、体の深い部分に位置する筋肉で、関節や姿勢の安定性を保つ役割を果たします。
膝で言えば、大腿骨と脛骨をつなぐ周囲の深層筋(内転筋群やハムストリングスの一部など)が該当します。
これらの深層に位置する筋肉や筋膜がうまく伸び縮みできない状態では、歩行やしゃがみ動作の際に、力をうまく伝達することができずに、関節に負担が集中してしまいます。
筋出力の低下とは、筋力そのものが弱いだけでなく、「必要なタイミングで筋肉を使えない」状態を指します。これにより、関節が不安定になり、他の部位(例えば膝の前側)にストレスが集中し、痛みが発生します。
3、モーターコントロールの低下(運動制御の不良)
運動は「筋力」だけでなく、「どう動かすか=コントロール能力」が重要です。
モーターコントロールとは、関節をスムーズかつ安全に動かすために、脳と身体が連携して動きを制御する能力のことです。
具体的には、立ち上がる・歩く・しゃがむなどの動作時に、必要な筋肉が適切にタイミング良く働く必要があります。
モーターコントロールが低下すると、動作がぎこちなくなり、一部の筋肉に過剰な負担がかかります。
たとえば、スクワットの際に膝が内側に入る「ニーイン」もモーターコントロールの低下が原因の一つ。これが繰り返されると、関節への負担が蓄積し、痛みにつながります。
4、マルアライメント(不良アライメント)
身体を動かす際の「骨の整列」が崩れていると、関節に不自然な力がかかりやすくなります。
アライメントとは、骨や関節が本来あるべき位置に整列している状態を指します。たとえば、股関節・膝・足関節が一直線上にそろって動くのが理想です。
X脚やO脚、足部の回内(扁平足)、骨盤の前傾や後傾などの不良アライメントがあると、日常動作のたびに関節に「ねじれ」や「ずれ」が生じ、軟部組織へのストレスとなり、慢性痛の原因になります。
痛みの根本原因にアプローチすることが重要
膝の痛みをはじめとする慢性的な関節の痛みは、ただ炎症を抑えるだけの対処療法では根本的な改善にはつながりません。
大切なのは、インナーマッスルを活性化し、正しい動作のコントロールを身につけ、正常な可動域を取り戻すこと。
これらを総合的にアプローチすることで、痛みの再発を防ぎ、パフォーマンスの向上にもつながります。
対処が必要な膝痛とはどんな状態?
次のような症状が見られる場合は、早期に治療を始めるべきサインです。
- 安静にしても痛みが取れない
- 階段の上り下りがつらい
- 正座ができない・関節が硬くなってきた
- 膝に水がたまる・腫れる
我慢し続けると手術が必要になるケースもあります。初期段階での対応が、将来的な膝の健康を守るカギとなります。
【動画解説付き】膝痛の治療法一覧
痛みによって対処が異なるので詳しく紹介していきます。
安静時痛や熱感・腫れがある場合
炎症初見がある場合は、アイシングや弾性包帯などで圧迫することで炎症症状を抑える必要があります。必要に応じて、整形外科病院やクリニックを受診し、炎症を抑えるためのアクションが必要になります。
膝を曲げた時に膝裏に痛みが出る場合
膝裏の筋肉や靭帯などの硬さが原因となっていることが多いので、膝裏をほぐします。テニスボールを使って筋膜リリースを行うことで、滑走性が良くなります。
膝を曲げた時にお皿の上あたりに痛みが出る場合
膝上の深いところにある膝蓋上嚢という袋状の組織が固くなっていたり、もも前の大腿四頭筋などが硬くなっていて膝前に痛みが出現することがあります。この場合は、膝蓋上嚢をほぐしたり、膝の屈曲伸展運動を行うことをおすすめします!
膝を曲げた時にもも前が伸びて膝が曲がらない場合
その場合は、太ももの前にある大腿四頭筋(特に大腿直筋)や大腿筋膜張筋が硬くなっているケースがあります。横向きでストレッチを行うことで骨盤が固定できるのでおすすめです!
上記の運動療法は、理学療法士や健康運動指導士の指導を受けながら行うことで効果が高まります。
膝痛の程度による治療の選び方
膝痛 軽度 | 筋膜リリース・ストレッチ・筋トレ・整体 |
膝痛 中等度 | 上記に加えて薬物療法(痛み止め薬や注射) |
膝痛 重度 | リハビリ・手術検討 |
症状が軽いうちに始めることで、回復の可能性が大きく広がります。
整体や病院、ジムなどを選ぶ際も信用できる場所を選ぶことがおすすめです!
まとめ|「治す」をあきらめない選択を
膝の痛みは、「年齢だから仕方ない」とあきらめる必要はありません。
早めの対応と、正しい知識に基づいたアプローチで、日常生活の質は大きく改善できます。
エターナルフィットでは、国家資格保有者によるカウンセリングと膝専門ケアを体験できるプログラムを用意しています。
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