「歩くときに股関節が痛い」「運動後に違和感が残る」「座りっぱなしで股関節が硬い」
そんな悩みを抱える方や、ランニング・スポーツを楽しむ方は少なくありません。
股関節は体を支える重要な関節であり、日常生活や運動の質を大きく左右します。
この記事では、理学療法士監修のもと、股関節痛の予防・改善に役立つストレッチ方法を紹介します。
Contents
股関節の痛みに効く基本ストレッチ
まずは誰でも取り入れやすい「基本のストレッチ」から!寝ながら、座りながらといった日常の動作に組み込みやすい形で紹介します。
寝ながらできる股関節痛ストレッチ3選
ベッドやヨガマットの上で、無理なく行えるストレッチです。ぜひ、お試しください。
1、仰向けで膝抱えストレッチ
- 仰向けに寝て片膝を胸に引き寄せる
- お尻や股関節の奥がじんわり伸びる感覚を感じながら10秒程度保持
- 膝の角度を真ん中・内側・外側に変えることで、殿筋の伸びる箇所が変わるので、いろんな方向で行いましょう。
2、仰向け股関節外旋ストレッチ(図:片足を反対の膝にかける姿勢)
- 足首を反対の膝にかけ、かけた側と反対側に足を倒していきます。
- 上体が捻られないように注意しましょう。呼吸を止めないようにゆっくり息を吐きながら行いましょう。
3、ワイパーストレッチ
- 両足を伸ばして、足を内旋外旋します。
- 内側に内旋する際は、足先をくっつけるように行いましょう。外に開く際は、力を抜いて脱力しましょう。
- 10~20回を3セット程度行いましょう。
座りながらできる股関節痛ストレッチを3つ紹介
イスや床に座ったままでできる股関節痛のストレッチ方法を3つ紹介します。
1、あぐら前屈ストレッチ
- あぐら姿勢で座り、上体をゆっくり前に倒す
- 内もも~股関節が伸びる
2、椅子で膝を組んで前屈ストレッチ
- 椅子に腰かけ、足首を反対の膝にのせる
- 背筋を伸ばしたまま少し前に倒れるとお尻の奥が伸びる
3、内転筋ストレッチ(座って足を開く)
- 床に座り、足の裏を合わせて膝を外側に開く
- 両手で足首をつかみ、軽く前屈
症状別|股関節痛のストレッチ
股関節の痛みは、症状の出方によって効果的なストレッチ方法が異なります。
無理のない範囲で体を動かすことで、筋肉のこわばりを和らげ、関節への負担を軽減することができます。ここでは、症状別に取り入れやすいストレッチをご紹介します。
股関節の前側が痛い場合
股関節の前方は「スカルパ三角」と呼ばれる部分で、血管・神経・筋肉が集まっています。
ランニングや股関節を深く曲げる動作で、この部分に「詰まり感」や痛みを感じることがあります。
そもそも、なぜ痛みが出るのか?
股関節の動きの中で「インピンジメント(骨同士のぶつかり)」が起きると、前方にストレスが集中します。
その際、大腿骨頭(太ももの骨の先端)が後方にしっかり動けるスペースが必要ですが、後ろ側の筋肉(深層外旋六筋)が硬いとスペースが確保できず、前側に痛みが出やすくなります。
仰向けで足組みストレッチ
- 足首を反対の膝にかけ、両手で太ももを抱える
- お尻の奥が伸びる感覚を感じながら20~30秒保持
座位でお尻ストレッチ
- 椅子に座り、足首を反対の膝にのせる
- 背筋を伸ばしたまま軽く前傾し、お尻の奥が伸びるのを感じる
四つんばいで股関節ストレッチ(ピジョンポーズ風)
- 片足を前に曲げて床に置き、もう片足を後ろに伸ばす
- 前に曲げた足側のお尻をじっくり伸ばす
股関節の横が痛い場合
股関節の横側は、中臀筋や大腿筋膜張筋という筋肉があり、ランニングや歩行時に大きな役割を担います。
これらが硬くなると「筋膜同士の滑走不全」が起こり、股関節の横に張りや痛みを感じることがあります。筋膜リリースで緊張を和らげるストレッチが効果的です。
テニスボールで股関節外側のリリース
- 横向きに寝て、太ももの外側にフォームローラーを当て、垂直に体重をかけます。体重を乗せた状態で30~60秒キープします。
- 痛みが半分くらいになってきたら、上体を上下に揺らして、リリースしてきましょう。
股関節の後ろが痛い場合
股関節の後ろ側には、大臀筋・小臀筋・深層外旋六筋といった筋肉があります。
また、その下には坐骨神経や上殿皮神経が通っており、筋肉が硬くなると神経が圧迫されてお尻の奥の痛みやしびれ感が出ることもあります。
殿筋群をゆるめるストレッチが効果的です。
仰向けで足組みストレッチ
- 足首を反対の膝にかけ、両手で太ももを抱える
- お尻の奥が伸びる感覚を感じながら10~20秒保持を3~5セット行いしょう。
お尻ストレッチ
- 膝を前に出して、膝に向かって上体を前に倒していきます。
- 息を吐きながら、ゆっくり10秒程度を3~5セット行いましょう。
股関節痛のストレッチを行う際の注意点
・強い痛みやしびれがある場合は医師に相談
・無理に深く伸ばさない、呼吸を止めない
・左右バランスよく行うこと
・フォームローラーは痛すぎない程度に調整
まとめ
股関節痛は「前」「横」「後ろ」など痛む部位によって原因が異なります。それぞれに合ったストレッチを続けることで、股関節の動きがスムーズになり、痛みの改善・予防につながります。
動画を参考にし日常に取り入れてみてください。
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